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願わくば大新聞も

ときの政権が右という場合でも、なびかないで欲しいと

不当な勧誘、広告による被害

 <誇大広告、不当表示>

      化粧品広告85%が国基準に抵触
      「感激続々」は問題あり
        共同通信 2016/10/24

    「たくさんの感激のお便り」と題し、体験談
   として「シミが薄く」などと効果・効能を強調。
   化粧品の広告でのこうした表示は国の基準で禁

   じられているが、日本広告審査機構JARO)な
   どがインターネット広告やウェブサイトを調べ
   た結果、85%が基準に抵触していたことが24日
   分かった。



 <消費者保護の強化>

  誇大な広告、詐欺的な広告が横行して消費者が被害を
 受けるという話が多い。

  特に化粧品や薬品、健康食品などの広告は氾濫して
 いるが、現行の誇大広告禁止規定などの効果は限られる。

 消費者保護の強化が求められ、専門家の間で消費者契約
 法の改正が議論されている。法律の「不当な勧誘」の
 規制の中に広告による勧誘も含めるべきかの検討もある
 という。



 <事業者側の反対>

     副作用大きい消費者契約法改正の再考を
       日本経済新聞 2015/8/10

   政府の消費者委員会の専門調査会が、消費者契約法
 改正に向けた中間報告をまとめた。

 消費者保護の強化を狙うあまり、事業者に過大な負担
 を強いる法改正を進めるのではないか、と心配だ。
 経済への副作用が大きすぎる規制強化は再考してほしい。

  今回の消費者契約法改正論議の焦点は、事業者による
 不適切な勧誘の範囲拡大だ。

  契約を取り消せる「勧誘」の対象を「特定の取引を
 誘引する目的をもってした行為」に広げ、不特定多数
 に向けられた広告も場合によっては含める案が示された。

  事業者にとってはビジネスに大きな影響が出る公算が
 大きい。

  たとえば、自動車のイメージ広告に、事業者が「乗り
 心地やハンドルの重さは個人の感覚によって異なります」
 といった注意書きを限りなく載せる必要が生じる、と
 みる専門家がいる。

  また、消費者が「広告に書いていない」という理由だけ
 で返品や別商品への交換を要求する事態が頻発しかねない、
 との懸念が事業者から出ている。

 事業者に法令順守のための膨大な負担が生じ、経済活動が
 萎縮する危険がある。
       f:id:ansindsib:20170108164827j:plain

 <消費者契約の取り消し>  消費者契約法では、消費者が契約の申込み等を取り消し  できる場合を規定している。  不当な勧誘があったとされれば、消費者の取り消しが認め  られることがある。   この勧誘について、広告の場合にも規制対象に含めるか  どうかが議論になっている。   消費者側は、広告による勧誘が重要な原因となって誤認  するケースが多い、広告も対象に含まれるべきであると  主張している。   これに対して事業者側は、広告に不利益な事実の説明が  ないことだけを理由に取り消しできるとすれば、事業者に  は酷である、という。  事業者に厳しい法的規制は負担を増大させ、経済活動が  萎縮する危険がある、と主張する。   しかし、些細な説明ミスや不足を理由に事業者の責任を  問うことになってはいない。   消費者契約法4条には、事業者が勧誘をするに際し、  「重要事項」について消費者の利益になることを告げる  とともに不利益となる事実を故意に告げなかったがため  に、消費者が誤認した結果契約の申込み等をしたときは、  これを取り消すことができると、定めている。  「重要事項」に限っており、「故意」に告げなかった、  そのことにより消費者が「誤認」したという要件が明確  に規定されている。   消費者契約法は、消費者を保護するため立法化された  ものであり、背景には消費者が事業者と対等に交渉でき  ない、情報力などの大きな格差が認識されている。   社会的な弊害が明らかになれば、それに対応した措置  を考え、ある程度の負担は必要でなかろうか。  <最高裁の新しい判断>     うそ広告なら契約取り消し 法規制対象、     消費者の救済を拡大 最高裁初判断        東京新聞 2017年1月25日   新聞折り込みチラシの配布を差し止められるかどうか  が争われた訴訟の上告審判決で、最高裁第三小法廷は  二十四日、チラシを含む広告も「契約の勧誘」に当たり、  内容がうそだったり重要事実を隠したりした場合、消費  者契約法に基づき、商品購入契約の取り消しや、広告の  差し止めの対象になり得るとの初判断を示した。   不当な勧誘による被害は後を絶たない。顧客に契約を  直接勧める店頭や個別訪問での販売だけでなく、新聞や  雑誌といった紙媒体からテレビ、インターネットまで  広告全般が消費者契約法の規制対象となり、救済が図り  やすくなりそうだ。   消費者庁は広告を勧誘とみなしていなかったが、内閣  府消費者委員会が定義の範囲を広げるよう求めている  ことも踏まえ、解釈を見直す考えだ。

 

電子マネーを不正利用された

 <スマホを紛失して損害>

      楽天Edyに賠償命令
      電子マネー不正利用被害
       共同通信 2017/1/19

  スマートフォンをなくして電子マネー約290万円を
 不正利用された千葉県の男性が、サービスを提供する
 「楽天Edy(エディ)」などに損害賠償を求めた訴訟

 の控訴審判決で、東京高裁は18日、請求を棄却した
 一審東京地裁判決を変更し、同社に約224万円の賠償
 を命じた。

  小野洋一裁判長は「当時のホームページなどに紛失
 時に会員が取るべき対応を周知していなかったことに
 注意義務違反がある」と判断した。

  判決によると、男性は2012年11月、スマホを紛失。
 携帯電話会社に連絡して通信サービスを停止したが、
 楽天Edyには連絡せず13年1月までの約2カ月間に不正
 利用された。


 <裁判の争点>

  端末を紛失した際、通信サービスを停止する連絡は
 したが、電子マネーを停止する手続きが別途必要だと
 知らなかった。そのため他人に290万円を不正に
 使用された。

  1審の東京地裁は「電話と電子マネーの運営会社は
 別個のものであり、通信サービスを停止するだけで
 電子マネーの利用ができなくなると考えることはない」
 と男性の請求を棄却した。

  高裁では、「通信サービスを停止すれば電子マネー
 は不正に使われないと考える利用者がいることを発行
 会社は想定できた」として、紛失時の手続きについて
 会員に周知する注意義務を怠ったと、逆転の判決をした。

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 <売買契約などの注意義務>   住宅の売買契約で、売主を仲介する取引業者は、建物  の瑕疵があって居住できない可能性があるような情報を  認識していれば、買主に積極的に告知すべき注意義務が  ある。  怠った場合には、不法行為責任が認められるとされた  裁判事例がある。       (大阪地裁 平成20年5月20日 判決)   また、証券会社の従業員が証券購入を勧誘する場合  には、顧客に対して元本割れなどリスクについて十分  説明する義務があり、違反すれば損害賠償責任が問わ  れる。  <注意義務違反の裁判>   契約関係のない事業者と顧客の間で、注意義務違反  が認められた事例として知られているのは、店舗や  銀行の中で顧客が転倒したという事故があります。  特に建物に構造上の欠陥がない場合でも管理者の責任  が問われることがある。   商品を販売するなど社会的な関係を保つ上で、当事  者に信義則上の義務が求められる。  「ある法律関係に基づいて特別な社会的接触の関係に  入った当事者間で、その法律関係の付随義務として  相手方に対して信義則上負う義務である。」(昭和50  年2月25日 最高裁 判決)  <顧客の転倒事故>    顧客が銀行支店で足滑らせ転倒    2014年3月13日 東京高裁 判決   顧客が銀行の出入り口に敷いてあったマットに足を  乗せたところ転倒し、頭などを打撲した事故で、「足  ふきマットが滑りやすい状態だったのに銀行側が見過  ごしていた」と銀行側の注意義務違反を認めている。   「銀行側は顧客の安全を確保する必要があるのに、  管理を業者に任せきりにしていた」として、損害賠償  を命じた。    小売店の店外階段で顧客が転倒    平成11年11月17日 札幌地裁 判決   大規模小売店の店外階段が、雪で凍っており、その  階段を利用した顧客が転倒し負傷した事故で管理会社  に損害賠償責任を認められた。   多数の顧客の出入りが予想される商業施設を提供・  管理している場合に、歩行者に自己責任があるからと  いって、通常予想される態様で施設を利用する歩行者  に対し、その安全性を確保した施設を提供するととも  に安全性を確保できるように施設を管理すべき注意  義務があることを否定することはできない。

 

日本で植物工場の経営は

 <植物工場の閉鎖>
    東芝、植物工場を閉鎖=価格高で赤字続く         時事通信 2016/10/06   東芝は6日、レタスなどの野菜をほぼ無菌状態で育て  る植物工場「東芝クリーンルームファーム横須賀」を  12月末で閉鎖し、野菜の生産から撤退すると発表した。  露地栽培の野菜より価格が高いため販売が伸びず、赤字  が続いていた。   植物工場は、旧フロッピーディスク工場の建物を転用  し、蛍光灯の光でレタスや水菜などを栽培していた。  2014年秋に生産を始め、当初は1日約8400株を  出荷したが「露地物と差別化できず顧客が付かなかった」  (広報)という。        f:id:ansindsib:20170119032131j:plain

 <厳しい経営状況> 野菜工場で有名なベンチャー企業「みらい」が経営  破綻したという記事もあり、植物工場の経営が厳しい  現状が報道されることが多くなった。  実態調査では、黒字経営は3割どまりともいわれている。   過去には、「植物工場で強い農業へ」、「無農薬の  野菜を安定した価格と品質で生産できるため、企業の  新規参入が相次いでいる」と称えられた。  「天候の影響を受けずに生産できるので、安定供給が  可能」、「人体への悪影響や土壌汚染のリスクがない」、  「植物工場は期待の産業からもうかる産業へ」等など。  <植物工場の起り>   日照時間が非常に短い北欧において発達してきたと  いわれており、露地栽培での作物が少ないことを補うと  いう性質があった。   日本では民間の研究機関が始め、経産省など政府で  予算化、拡大の方針が示されて多くの企業が関心を持つ  ようになった。   電機メーカーなどが自社技術を活かして、植物工場の  光源を供給するケース、空き空間の活用策として事業の  低迷する工場を閉鎖して跡地を利用する例も紹介されて  いる。  <限定的な利用法>  「都市型の新しい農業」、「合理的、効率的で安全」が  強調されているが、科学技術に偏重して自然を生かす  ことを蔑ろにしていないのだろうか。   以前から行われてきたモヤシ、納豆、きのこ類の室内  栽培のように適した作物に限定した利用を考えるべきな  のか。   農林水産省の資料によると、植物工場で栽培を試した  い植物として、嗜好品、香料、色素、医薬品があげられ  ている。  最近では、漢方薬の原料が不足しているので、薬用植物  を栽培することも考えられているという。   専門家の話では、植物工場のシステムを輸出すること、  農業に全く適さない災害被災地などに技術を提供する  ことも可能と言われている。  <特殊な事例>   富士通、北欧で植物工場 短い日照でも安定生産    (日本経済新聞 2016/11/26)   千葉・幕張新都心の地下に巨大野菜工場誕生へ  企業進出低迷で共同溝有効活用    (産経新聞 2016/04/20)   こうした動きもあるようですが、それにしてもなぜ  これ程注目されるのだろうか。  量産も難しい、高価格で供給することになるから農業  全体に与える影響は少ない、にもかかわらず。

 

正社員と非正規労働者の待遇格差

 <能力を高めて貢献度を上げる>

       非正規の賃上げは能力向上で
       日本経済新聞 2016/12/22

  仕事が同じなら賃金も同じにする「同一労働同一賃金」
 をめぐり、正社員と非正規社員の待遇に差があっても
 問題ないとみなせる例などを示したガイドライン案を、
 政府が明らかにした。経験や能力、成果、貢献度などに
 応じて賃金に差をつけることは認められるとしたのは、
 妥当だろう。

  非正規社員の賃金を上げるため政府は同一労働同一
 賃金の制度化をめざしているが、重要なのは非正規で
 働く人たちが仕事に必要な技能を高め、貢献度を上げら
 れるようにすることである。

 職業訓練の充実など環境の整備に政府は力を注いでもら
 いたい。

 基本給については、職業経験や能力などに違いがあれば
 差が許容されるとした。賞与も会社の業績への貢献度に
 応じた支給を認めている。

 生産性に応じて対価を払う、という賃金決定の原則に
 沿った内容になったといえよう。

 待遇差の理由について従業員への説明を企業に義務づけ
 ることは見送られた。だが説明責任は当然ある。求めら
 れれば企業はきちんと対応すべきだ。

  企業が賃金を上げやすくなるよう、働く人の能力を高
 める職業訓練の意義は一段と増している。国や自治体が、
 例えばバウチャー(利用券)方式で受講者が自由に講座
 を選べるようにすれば、訓練施設の間で競争が起き、
 サービスやIT(情報技術)などの分野の充実を期待で
 きよう。



 <改革は誰のためか>

    働き方改革/「何のため」「誰のため」か
       河北新報 2016年10月08日

  経営者は繁閑時に非正規の増減と共に、正社員の残業
 の多寡を調整弁とし、働く側も残業の強要を自らの雇用
 の安定のため受け入れてきた。残業代込みで生活費を
 賄っている現実もある。

  こうした雇用慣行とどう向き合うか。 このことは
 「何のため」「誰のため」の改革かというスタンスとも
 関わる。

  安倍政権で当初、働き方改革が語られたのは「企業の
 競争力強化のため」だ。検討されたのは解雇規制の緩和
 であり、一部労働者を労働時間規制の対象から外す
 「残業代ゼロ法案」だ。

 政権は、長時間労働是正に逆行しかねないその法案成立
 に今もこだわる。

  今回、語られるのは「労働生産性改善のため」。要は
 経済成長の下支えが狙いだ。

  非正規労働者の賃金が底上げされれば、消費が拡大し、
 長時間労働の是正で女性や高齢者が働きやすい環境が整
 えば、労働力を確保できる。

  だが、それは改革の結果である。働く人、特に非正規
 の若者らが、どうすれば将来に明るい展望を持って仕事
 をし暮らしていけるのか、そのことを改革論議の原点に
 据えなければならない。

       f:id:ansindsib:20170108164827j:plain


 <最優先の課題は>   二つの主張を並べると、立場の違いが鮮明に表れて  いる。   前者が求めるのは、仕事に必要な技能を高め、貢献度  を上げられるようにすること。  そのため、職業訓練の充実など環境の整備に政府は力を  注いでもらいたい、という。   生産性に応じて対価を払うという原則を貫いて、経済  成長を促進し社会全体を豊かにする、という考えなのか。   後者は、経済成長を支えるために労働生産性改善を求  めるような「改革」に疑問を示す。  政府は、企業の競争力強化のために解雇規制、労働時間  規制の緩和を目指すが、問われているのは働く若者に  将来展望を示せるかである。  どうすれば明るい展望を持って仕事をし、暮らしていけ  るのか、そのことを改革論議の原点に据えなければなら  ない、という。   そして、急ぐべきは格差是正だとする立場からは、  格差是正の実効性には、企業の人件費抑制を改めること  が必要であると主張される。  賃金を抑え、経営の安全弁として非正規労働者を増やし  てきた。そのために不本意な働き方を続ける若者に明る  い将来展望をもたらす取り組みを求める。   そして具体的な問題点として、指針案が基本給を能力  や成果に違いがあれば待遇差を認められる、としたこと  に批判が多い。  「正社員と非正規は、期待や役割が違う」と格差を放置  してきたところから進展するか難しいという。  南日本新聞(2016/12/22)は、次のような指摘を紹介し  ている。   和光大の竹信三恵子教授は一番重要な基本給を能力や  業績、成果という主観的要素で判断するのは問題だと  いう。  「国際基準では仕事のスキルや責任、負担といった職務  の内容を分析して客観的に比較するが、政府の指針案で  は企業に判断を委ねることになる。職務で客観的に評価  する仕組みを導入しない限り、非正規の状況はあまり  変わらないだろう」と危ぶむ。  <人件費抑制を続けるか>     同一賃金指針案/格差是正へ希望持てるか        デーリー東北 2016/12/29   正社員と非正規労働者の待遇格差の是正を目指す政府  の「同一労働同一賃金」指針案がまとまった。  賞与や各種手当、福利厚生などでは待遇改善へ一歩進ん  だが、賃金の骨格となる基本給では踏み込み不足が目立  った。非正規労働者の待遇差是正にどこまで効果がある  か、まだ見通せない。   基本給については経験・能力、業績・成果、勤続年数  の3要件に違いがなければ、「同一としなければなら  ない」と明記。  しかし、「同一労働」の定義はせず、能力や成果を判断  する客観的な基準には触れなかった。取り上げた事例も  少ない。   また、待遇差が合理的かどうかの説明責任を企業に課  すという、労働側の主張も盛り込まれなかった。  これでは立場の弱い非正規労働者が、企業に納得いく説  明を求めるのは難しく、実効性を確保できるか疑問だ。   企業は今後、賃金体系や就業規則の一定の見直しを迫  られそうだ。その際、総人件費の上昇も受け入れる姿勢  が重要だし、希望があれば正社員などへの転換にも積極  的に取り組むべきだ。  家計の担い手で、不本意にも非正規の働き方に甘んじて  いる人の存在も忘れてはならない。   日本の労働分配率バブル崩壊後、大きく下がった。  賃金を抑え、経営の安全弁として非正規労働者の採用を  増やしてきたのが要因だ。非正規労働者は4割に達し、  時間単価は正社員の6割にとどまる。  こうした労働市場のゆがみを生んだ責任は国にも企業に  もある。そして、ゆがみを是正できるかどうかは、持続  的な経済成長のための鍵でもある。個人消費年金問題  などの行方とも複雑に絡むからだ。

 

製造物責任、使用上の警告は適切か

 <運動器具に欠陥か>

     ワンダーコア使用中に窒息死
     親族提訴「器具の欠陥が原因」
      東京新聞 2016年10月20日

  腹筋を鍛える運動器具「ワンダーコア」を使用中に
 死亡したのは器具の欠陥が原因として、名古屋市の男性

 =当時(46)の親族女性が、ワンダーコアの輸入販売
 会社「オークローンマーケティング」に七千万円の損害
 賠償を求め、名古屋地裁に提訴した。

  訴状によると、男性は昨年五月九日未明、自宅でワン
 ダーコアを使用中、首につけていたネックレス二本が、
 器具のヘッドレストか背もたれ部分のピンに引っかかり
 首を締め付けられて窒息死した。

  ワンダーコアは背もたれが倒れることで、腹筋を鍛え
 る効果があるとされる運動器具。

  親族女性は「器具には突起物が複数あり、ネックレス
 をした状態であれば、部品などに引っかかり首を締め付

 ける。運動器具として安全性を欠いている」と主張。
 製造物責任法などに基づいて損害賠償する義務があると
 した。

 「ネックレスをつけて使用しない」との表示がないとし
 て、注意や警告をする法的義務があったと訴えている。
 

             f:id:ansindsib:20161215013612j:plain

 <製造物責任法の欠陥>

   製品の欠陥によって損害を被ったことを証明した場合
 に、被害者は製造会社などに対して損害賠償を求める
 ことができる。

  製造物責任法は、「欠陥」について通常予見される
 使用形態などの事情を考慮して、通常有すべき安全性を
 欠いていること、と定義している(2条2項)。

  そして、具体的には設計上、製造上の欠陥があるが、
 ほかに指示・警告上の欠陥がある。

 *指示・警告上の欠陥

  例えば、製品によっては表示や取扱説明書中に、
  設計や製造によって完全に除去できないような

  危険について、それによる事故を回避するため
  の指示や警告が適切に示されているかどうかも
  考慮されます。(製造物責任法 消費者の窓)

 となっている。


 <被害発生を防止する警告義務>

  製造物に設計、製造上の欠陥があるとはいえない場合
 であっても、使用方法によっては通常そなえるべき安全
 を欠き、人の生命等を侵害する危険がある。

 この場合には、製造者等は被害発生を防止するための
 注意事項を指示・警告することを求められる。

  例えば、 給食用食器である強化耐熱ガラス製の食器
 を床に落下させて生徒が受傷したという裁判事例がある。

  食器を落とした生徒の不注意が原因かどうか争われた
  が、奈良地裁は、床に落下させ飛び散った場合の危険
  性を取扱説明書等に十分な表示をしなかったことは、
  製造物責任法三条にいう欠陥に当たる、

 と判断している。(平成15.10.8)

 

相続人がいない場合の特別縁故者

 <特別縁故者の認定>

    入所者の全遺産、施設側が相続へ
    特別縁故者に認定、高裁金沢支部
      共同通信 2016/12/3

  福井県の障害者支援施設に35年間入所し、68歳で亡く
 なった身寄りのない男性の遺産を巡り、施設を運営する
 社会福祉法人特別縁故者への認定を求めた即時抗告審

 で、名古屋高裁金沢支部は訴えを却下した福井家裁の
 決定を取り消し、施設に全ての相続を認める決定を出し
 たことが3日、分かった。

  相続財産管理人の弁護士によると、施設側が特別縁故
 者に認定されるのは珍しい。「きめ細かなサービスが認
 定につながった。親身な介護を高裁が認めたことは、重
 労働の介護職の人の希望になる」と話した。

 男性には相続人がいないため、遺産の約2200万円は通常
 は、国庫に収納される。


    決定は、男性の財産形成は施設利用料の安さが大きく
 影響したと指摘。さらに、専用リフト購入や、葬儀や
 永代供養などのサービスが「人間としての尊厳を保ち、

 快適に暮らせるよう配慮されており、通常期待される
 レベルを超えていた。近親者に匹敵、あるいはそれ以上」
 だとした。

  男性は施設に1980年に入所。知的障害があり、歩行困
 難な状態だった。数年前からは寝たきりで、2015年2月
 に施設で死亡した。

  福井家裁への申し立てでは「施設と利用者の関係を超
 える特別なものではなかった」と却下されていた。

 

        f:id:ansindsib:20161214032018j:plain


  <特別縁故者の規定>   特別縁故者とは(コトバンク)   被相続人と生計を同一にしていた者や被相続人  の療養看護に努めた者など被相続人と特別の関係  があった者で、相続人が存在しない場合に、請求  により相続財産の分与を受けることができる者   民法は,1962年の改正の際,相続人がいない  場合に家庭裁判所はこれらの特別縁故者に清算  後残存する相続財産の全部または一部を分与する  ことができると規定した (民法958条の3) 。 (特別縁故者に対する相続財産の分与)  第958条の3   家庭裁判所は、被相続人と生計を同じくしていた者、   被相続人の療養看護に努めた者その他被相続人と   特別の縁故があった者の請求によって、これらの者   に、清算後残存すべき相続財産の全部又は一部を   与えることができる。  <特別の縁故があった者>   特別縁故者として、(1)生計を同じくしていた者、  (2)療養看護に努めた者と(3)その他被相続人と特  別の縁故があった者があげられている。  (3)その他被相続人と特別の縁故があった者について  は、申立があっても容易に認定されることはない。  生活の相談を受けたり、世話をしたことがあるなどの事  実があっても、単に親族として通常の交際をしていたに  過ぎないとして請求を認めない場合が多い。   否定した裁判で、次のような判断が示されている。    被相続人の従姉の養子であり、親戚づきあいが   あったが生前に特別の縁故があったといえる程度   に身分関係や交流があったとは認められない。    被相続人は婚姻もせず、子もなく、兄弟姉妹も   先に亡くなっており、請求者が被相続人の死後に   法要をし、庭木の伐採、掃除等をして労力と費用   をかけているが、被相続人との生前の交流の程度   から、「特別の縁故があった者」と認めることは   できない。  <老人ホームを特別縁故者と認めた>  那覇家裁石垣支部 審判 平成2年5月30日   申立人は県立の養護老人ホームであり、  被相続人は、申立人であるC園に入所措置が  とられ、その後死亡するに至るまでC園で生活を  していた。  衰弱が激しくなると、歩行、排便等の介助が必要  となり、職員がその世話をした。死亡後は葬儀を  同園の職員が行い、同園の納骨堂に遺骨を安置し  てその後の供養も行っている。   身寄りのない被相続人としては、その機会があれ  ば、世話を受けた申立人に対し、贈与もしくは遺贈  をしたであろうと推認され、申立人に所属する職員  も施設としてその療養看護に当たってきたものと  認められ、申立人には、民法958条の3第1項に  規定する特別の縁故があると認めるのが相当である。

 

反グローバル化批判にも怪しさ

 <世界経済が停滞する>

       「トランプ大統領」の衝撃
       保護主義に利はない
        朝日新聞/2016/11/11

    世界経済は低成長に陥り、国際的な経済摩
   擦が相次ぐ。英国の 欧州連合(EU)離脱

   決定に続き、トランプ氏の言動と政策が反
   グローバル化をあおることになれば、世界経
   済は本格的な停滞に陥りかねない。

    今世紀に入って世界貿易機関WTO)で
   の多国間交渉が行き詰まるなか、自由化の原
   動力は二国間や地域内の自由貿易協定(FT

   A)に移った。 とくに規模が大きい「メガ
   FTA」が注目され、その先陣を切ると見ら
   れてきたのがTPPだった。

    貿易や投資の自由化には、競争に敗れた産
   業の衰退や海外移転による失業など、負の側
   面がともなう。恩恵を受ける人と取り残され
   る人との格差拡大への不満と怒りが世界中に
   広がる。

    だからといって、自由化に背を向けても解
   決にはならない。

   新たな産業の振興と就労支援など社会保障の
   てこ入れ、教育の強化と課題は山積する。大
   企業や富裕層による国際的な税逃れへの対応
   も待ったなしだ。

    自由化で成長を促し、経済の規模を大きく
   する。同時にその果実の公平な分配を強める。
   トランプ氏を含む各国の指導者はその基本に
   立ち返るべきだ。

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    <批判する側の成長論>

  反グローバル化の対応策として、自由化で成長を促し、
 経済の規模を大きくする。同時にその果実の公平な分配
 を強めると説明している。

 「自由化に背を向けても解決にはならない」とするが、
 その表現はかつて「企業負担を重くして労働者の利益が
 増えるわけではない」という説明を呼び起こす。

 これまで成長促進のため法人税減税など企業負担を軽減
 し、競争力を高めるという政策を採ってきた。企業利益
 を増やして従業員の待遇改善に回すことになると主張し
 て既に長期間を経過している。

  「自由貿易を推進し経済成長を図ろうとするのは、
 国民一人一人の暮らしを豊かにするためではないのか。
 成長は手段であり、目的ではない」(河北新報 11/25)
 
  いわゆるトリクルダウン効果があれば「富める者が富
 んで、貧しい者にも自然に富が浸透する」ことになり、
 国民全体の利益になるはずではなかったか。

 結果が伴っていれば、不満と怒りが世界中に広がること
 はない。


  グローバル化は世界の貧しい人々に恩恵をもたらした
 が、「政府の怠慢で職を失った人が多い、欧州では法人
 税率が高止まりしている」(ロイターのコラムニスト)
 と、今どき強調しても説得力はない。

 社会保障のてこ入れや教育の強化のほか大企業や富裕層
 による国際的な税逃れを急げと対策を説くのも空しい。

  セーフティネット充実の重要性、中間層の強化そして
 個人消費で貢献の大きい所得層こそ優遇するという主張
 が以前からあった。

 しかし、労働者保護や社会福祉を削減してでも企業負担
 を軽減するという姿勢を続けている。



 <富の集中と貧困層の拡大>

       そろそろ真面目に考えたほうが
      山陰中央新報 明窓 '16/11/29

    何か世界が浮足立っているように思えてな
   らない。トランプ次期米大統領の出現以降、
   各国首脳たちもアメリカの変化を予測できず
   疑心暗鬼が満ちている。

    過激な言説で米国内の人種や宗教を分断し
   ないか。一国主義、孤立主義的「トランプ主
   義」が、他国にも伝播しないか。

   いわば、融和の求心力を失い、解体の遠心力
   が働く心配。中でもグローバル経済が危機に
   陥ると叫ぶ人が多い。

    確かにそうだが何にでも裏表はあり、日の
   当たる所に日陰はできる。グローバル経済は
   良いことずくめではなかった。

   国籍不明の金融資本主義はリーマン・ショック
   を教訓とせず、資産バブルとバブル崩壊の爆弾
   を抱えたままだ。

    アメリカ経済はここ40年、莫大な貿易赤字
   を出し続けながら行き詰まらなかった。それを
   上回る資金を新興国に投入し、金融によって
   利益を上げていたからだ。

   その結果、鉄鋼、自動車、真面目にものを作る
   人々は居場所を失った。

    金融の世界で成功した一握りの人に、途方も
   ない富が集中し、貧困層が拡大。今や「富は積
   もれど民は窮す」の様相だ。

   タックスヘイブン租税回避地)に富を隠した
   不届き者も暴かれて、若者が抱く格差社会への
   不満は発火寸前。

    日本が後ろ姿を追い続けたアメリカという国
   は、偉大な反面教師でもあり続ける。「忘れ去
   られた人々をなくす」と訴えたトランプ氏で
   変わるのか。グローバル化に取り残された人の
   敗者復活はどうか。そろそろトランプ出現の
   意味を、真面目に考えた方が良さそうだ。