非アルコール性の脂肪肝に注意
酒飲まない人の肝炎、診断に 新手法 血液検査で 読売新聞 2015年08月21日 酒をほとんど飲まない人が発症し、肝硬変や肝臓がんに 進む恐れもある「非アルコール性脂肪肝炎(NASH)」 を、血液検査で精度よく診断できる新手法を開発したと、 大阪大のチームが米医学誌電子版に発表した。 NASHの早期発見と患者の体の負担軽減につながると いう。 NASHは、超音波検査で非アルコール性の脂肪肝と された人の1割程度を占めるとされ、脇腹に針を刺して 肝臓組織を一部採取する肝生検で診断する。 しかし、肝生検は入院が必要で患者の体の負担も大きい ため、簡便な診断法の開発が求められてきた。 大阪大の三善英知教授と鎌田佳宏准教授らは、血中に増 えるたんぱく質の量などの違いから、NASHを診断する 検査手法を開発した。
<非アルコール性脂肪肝炎の特徴> 「非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)は、過食・運動不足・肥満 (特に内臓脂肪型)・糖尿病・脂質異常症などに合併した脂肪肝 を背景として発症する肝炎です。 脂肪肝が診断されると、従来は主に動脈硬化による生活習慣 病の予防の観点から生活指導や肥満・糖尿病・脂質異常症の 治療が行われてきました。 しかしNASHは単なる脂肪肝ではなく、肝硬変へと進行したり 肝臓がんになるケースがあるため、肝臓自体の予防の観点から も治療の重要性が強調されています。」 (e-ヘルスネット) 脂肪肝になっていても症状がなかなか出ないので、自覚症状 が出たときは悪化していることが多い。 放っておくと症状が悪化し、病の進行は脂肪肝から脂肪性肝炎 へ、そして肝硬変、最終的には肝がんにまで至る可能性もある。 健康診断で中性脂肪値、GPT、γ-GTPの値が高い場合、脂肪 肝の可能性が考えられる。肝機能検査値に普段から注意した方 が良い。 <脂肪性肝炎の予防法> 早期に脂肪肝を発見することが重要で、NASH予防の原則 は、脂肪肝からNASHへの進展を食い止めること。 肥満や脂肪肝と診断されたら食生活を改善し、運動で体重を落 とすことが重要。最近では十分な睡眠も大切とされている。 (週刊ダイヤモンド) 良質なたんぱく質、ビタミンやポリフェノールも薦められている。